失敗の多い認知症創薬治験。果たして・・・
協和発酵キリンは18日、前駆期・軽度・中等度のアルツハイマー型認知症(AD)を対象とした抗アミロイドβ(Aβ)ペプチド抗体「KHK6640」の欧州フェーズ1(P1)試験を開始すると発表した。
ベルギー規制当局にP1の治験計画届けを提出、受理された。前駆期・軽度・中等度のアルツハイマー病患者を対象に安全性および忍容性を確認する。登録患者数は62例で欧州5カ国の施設で実施する。2017年2月の終了を計画している。
同抗体はオンコセラピー・サイエンス子会社イムナス・ファーマ(神奈川県川崎市)が創製したたん白質Aβの凝集体に選択的に結合するモノクローナル抗体。脳内におけるAβの凝集体はアルツハイマーの発症原因とされており、同抗体はAβ凝集体量を減らせると期待されている。協和発酵キリンは09年12月にイムナス社から独占的開発、製造、販売権を取得していた。