悩みやすい女性は認知症になりやすい?
米国神経学会(AAN)は10月1日、中年期に心配性や嫉妬、気分屋な性格など神経症的な傾向を示す女性は、後にアルツハイマー病を発症するリスクが高いことを示した研究を紹介した。10月1日配信のNeurology誌オンライン版に掲載。
研究では、平均年齢46歳の女性800人を38年にわたって追跡調査。性格診断テストを実施し、悩みやすさや心配性、嫉妬など神経症的レベルと外向的か内向的かを調べ、記憶力のテストを行った。また、1カ月以上にわたってストレスを感じたことがあるかも尋ね、ストレス程度を6段階に分類した。対象者のうち認知症を発症したのは19%だった。
その結果、神経症的傾向の最も強かった女性では、最低水準の女性よりも認知症リスクが2倍に増加していた。ただし、この関係は長期間継続したストレスがある場合のみに限られていた。一方、外向性と内向性という性格の違いと認知症リスクとの関連は見られなかったが、悩みやすく内向的な女性で最もアルツハイマー病発症率が高く、63人中25%にあたる16人でアルツハイマー病を発症した。これに対し、悩むことが少なく外交的な女性のアルツハイマー病発症率は13%だけだった。