昨年1年の全国の自殺者は、前年に比べ1909人(7・0%)少ない2万5374人で、5年連続の減少となったことが15日、警察庁の集計(速報値)で分かった。3年続けて3万人台を割り、1997年の2万4千人台以来、17年ぶりの「低水準」となった。
昨年1~11月の集計を基にした内閣府の統計によると、355人減った60代を筆頭に各世代で減少。健康問題や経済・生活問題を動機にした自殺者が大きく減った。年間の世代別内訳や動機は3月に発表される。
内閣府の担当者は、国の自殺対策が地域でも浸透し、医療の苦痛緩和ケアが進んだことなどが要因と分析。「自殺予防には周囲の支援や理解が不可欠だ」と重ねて訴えた。